2026/08/27 07:00
お客様にとって、J's Kitchenのごはんは、袋を開けるところから始まります。
キャップを開ける。
袋から取り出す。
いつものごはんに添える。
器を目の前に置く。
そして、食べてもらう。
でも、私たちのごはんづくりは、そのずっと前から始まっています。
まずは、素材を見るところから。
鹿も。
魚も。
野菜も。
自然の中で育ったものだから、いつもまったく同じではありません。
大きさも違う。
脂のつき方も違う。
水分量も違う。
骨や皮、筋の入り方だって違います。
だから、届いた素材を見て、触って、状態を確かめます。
そこから、それぞれの素材に合わせて下処理をしていきます。
余分なものを取り除く。
洗う。
切る。
必要な大きさに整える。
魚なら、魚ならではの下処理。
鹿なら、肉や骨、筋や腱、それぞれに合わせた下処理。
野菜なら、土や汚れを落とし、使う部分を選び、調理しやすい状態に整える。
同じ「下処理」という言葉でも、やることは素材によってまったく違います。
そして、ようやく調理が始まります。
圧力をかけて煮込むもの。
時間をかけて火を入れるもの。
乾燥させるもの。
発酵させるもの。
素材によって、温度も時間も工程も変わります。
レシピはあります。
でも、数字だけを見ていれば同じものができるわけではありません。
今日の素材はどうだろう。
煮上がりはどうだろう。
香りは。
やわらかさは。
水分は。
いつもの仕上がりになっているか。
何度も確認しながら、その日の素材と向き合います。
そして、調理が終わっても、まだ完成ではありません。
仕上がったものを確認する。
必要なものは細かくする。
骨などが残っていないか確認する。
一つひとつ袋に詰める。
冷却する。
冷凍する。
ようやく、いつも見ていただいているJ's Kitchenの一袋になります。
完成した商品だけを見ると、その途中にあった仕事のほとんどは見えません。
素材を確認したことも。
下処理にかけた時間も。
鍋を何度も確認したことも。
一つひとつ仕上がりを見たことも。
袋の中には、その姿は残りません。
でも、それでいいと思っています。
食べるときに、そんなことを一つひとつ考えてもらう必要はありません。
冷凍庫から取り出して。
解凍して。
袋を開けて。
いつものごはんに添える。
そして、
「おいしい。」
と食べてもらえたら、それが一番です。
一袋の中に入っているのは、シンプルな素材でつくったごはん。
でも、その形になるまでには、たくさんの小さな工程があります。
完成したときには見えなくなってしまう仕事も、たくさんあります。
だからこそ、その一つひとつを丁寧に。
袋を開けたら、すぐに食べられる。
その当たり前の一袋を、今日も富士山麓の小さな工房でつくっています。
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